「フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ欠損症」という病気について

わたしの持病というやつです。
今から10年くらい前は病名で調べてもほぼ記事がなかったんですが、最近は少し増えてきました。
まず、どういう病気かを引用を使ってご説明いたします。

原因遺伝子であるFBP1遺伝子は、染色体9q22.2-22.3に座位する。アミノ酸からピルビン酸を経由するグルコース産生が障害されているため、飢餓時にグリコーゲンが消費されると低血糖を来す。ピルビン酸の過剰蓄積による高乳酸血症や、脂肪酸β酸化の促進によるケトン体産生増加がみられる。フルクトースとグリセロールの代謝も障害されているため、これらの投与によりATPやリンが消費され、解糖系からのグルコース産生が減少する結果、急性増悪状態に陥る。

https://www.shouman.jp/disease/details/08_05_063/

いや〜、難しくて何言ってるか分かりませんね。。。
患者が少ないからか一般人にも分かりやすく解説しているサイトもないので、わたしがこれまで調べたりお医者さんから言われたりしたことをまとめてみました。

どんな病気か

肝臓の一部の働きがありません

脳の唯一の栄養、ブドウ糖。普通の人はブドウ糖以外のものを体の中でブドウ糖に錬成できるのですが、わたしにはできません。

疲れたりすると血糖値が下がりやすいです

みなさんの中にも低血糖になったことがある人は割といるんじゃないかと思います。
忙しくて食事の時間が遅くなったりしたときに手が震えてきて、チョコレートや甘いものを食べて治ったら、それは低血糖症状です。
それになりやすく、血糖値も下がりやすく、症状もひどくなる感じです。

飢餓状態に弱いです

一食抜いたりすると、すぐしんどくなります。
疲れてあまり食欲がないからと、ちょっとしか食事を摂らずに寝たりすると、朝起きると動けないこともしばしば。

大人になるとマシになるはず…

フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ欠損症は成長するにつれ体力もついて症状は出にくくなると言われていましたし、「小児慢性特定疾病」で子供の頃は申請すればこの病気での治療費は無料でしたが、大人になって控除などはありません。

学生時代は運動をしていたこともあるのか、大人になるにつれ、確かに症状は出にくくはなりました。
しかし、学生時代ほど運動をしなくなり、仕事での疲れや不規則な生活などストレスのかかる生活をしていたせいか、体の代謝がおかしくなり、現在は子供の頃より気をつける生活をしています…。
(もしかしたらわたしは特殊なのかも知れませんが、比較対象がないのであくまでもこれはわたしの場合です)

症状

他の低血糖症状が出る病気と症状はほとんど同じだと思います。
一般的な低血糖症状は調べたら色々出てくると思うので、これはわたしの場合と思っていただければと思います。

第一段階

手が冷たくなったり、しんどいな(悪心)、これきたな、と感じてきます。あくびが増えたりもします。

第二段階

体が重く、歩くのも辛くなってきます。脳の栄養であるブドウ糖が少なくなっているので、判断力もなくなってきます。
無意識で息がしにくくなるのか、深呼吸が増えます。ひどい時は吐いたりします。
この辺まできたときは「発作」と呼んでいます。
この段階で自分でブドウ糖を食べられなかったり応急処置では間に合わないと思ったら、救急車を呼びます。

最終段階

冷や汗びっしょりになったりして、体に力が入らなくなり動けなくなります。意識も朦朧として、自分で救急車を呼ぶのも難しい時もあります。
最悪は意識がなくなって死ぬこともあるそうです。

治療方法

基本的に対症療法しかありませんので、「自力でどうにかできそうな場合」「自力でどうにかできない場合」の2通りだけかなと思っています。

自力でどうにかできそうな場合

第二段階まででブドウ糖を食べられる状態であれば、よくドラッグストアで売っている、固形のブドウ糖を3個くらい(10グラム)食べれば、ひどい状態でも数時間安静にしていれば回復します。
しかしブドウ糖だけでは血糖値がすぐ下がってしまうので、症状が落ち着いたら糖質が高めのもので補正します。

ブドウ糖以外に甘いお菓子でもいいんじゃないかと最近まで思っていたのですが、「糖質」が入っていることが重要で、以外とお菓子に入っていなかったりします。
ブドウ糖だと水と一緒に飲めば楽だし、何より早くダイレクトに低血糖に効きます。

前に発作が出た時にチョコレートでいいやろと思って多めに食べて横になっていたら、刺激が強かったのか吐いて病院送りになったことがあります…それ以来なるべくブドウ糖を食べるように心がけてます。

自力でどうにかできない場合

病院に外来で受診する猶予があることはほとんどないので、救急車を呼んだり、車で救急外来に行きます。

突発的な発作であればブドウ糖の点滴を打ってもらえればその日のうちに回復します。
疲労が溜まっていたりすると血糖値がなかなか元に戻らず、1週間ほど入院することもあります。

普段から気をつけていること

固形ブドウ糖は持ち歩いてます

急激に血糖値を上げたくないのでブドウ糖を多様したくはないですが、お守りですね。
体のことを考えて、しんどくなりそうな予感、くらいのときは普通の食事に近いものを食べるようにしています。

食事には必ず主食を

お米・パスタ・うどん。太る要因とも言われる彼らですが、糖質が必要なため、これらを必ず食べるようにしています。

間食してます

平日11時と16時に、職場に持参した小さめのおにぎりを食べています。
残業するとき、帰宅前にしんどくなりそうなときは常備しているエネルギー系のゼリーを飲みます。
ほんとは寝る前も食べるのがベストなのですが、さすがに辛いので疲れた時だけにしてます。

腸炎がこわい

ご飯が長期間食べられない病気には気をつけています。
特に腸炎は数日絶食でしょうから、入院コースです。
風邪やインフルエンザなども、血糖値だけは下がらないように注意しています。

血糖値コントロールにおすすめの食べ物

同じ病気の方に届いて欲しい、おすすめの食べ物です。

固形ブドウ糖

これは言わずもがなですが。もう常備薬です。
しんどい時は3個くらい(10グラム)が目安です。

粉飴

病院で栄養指導を受けた時に教えていただいたのですが、ゆっくりと血糖値が上がるので発作時には不向きですが、夜寝る前など長く血糖値を保ちたい時にオススメです。
また、砂糖の10分の1くらいの甘みなので、水に溶かして飲んでも甘すぎず飲みやすいです。
わたしは紅茶や水など飲み物に大さじ1杯を入れるようにしてます。

ご飯(お米)

主食だし糖質高いし。

エネルギー系ゼリー

ウイダーとかですね。飲みやすいので間食によく使ってます。
一つだけ注意点があるのですが、ウイダーだと「エネルギーイン」「ビタミンイン」「プロテインイン」などありますが、糖分補給にはどのブランドも「エネルギー」系一択です。
商品の裏の成分表の「炭水化物」や「糖質」が高くないと血糖値には効果が薄いですのでお気をつけください。

おわりに

ずっと同じ病気の方がいれば、どんな形であれコンタクトを取ってみたいという気持ちが昔からあったので、自分から発信する場所を作れて良かったなと思っています。

少しでも同じ病気の方やご家族のためになれたら嬉しいなと思います。

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